一戸建て

一戸建ては、新築と中古、どちらを選べばいいか?


一戸建てを検討する時に、新築にしようか中古にしようか迷う方も多いと思います。

それぞれに一長一短があるので、どちらが正解というわけではなく、それぞれのメリット・デメリットを正しく理解した上で正しい判断が出来たらよいのではないでしょうか。

そこでこの記事では、新築戸建てが中古戸建てで迷った際の参考になるように、それぞれのメリット・デメリットについてまとめました。

日本人は新築が好き?

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住宅を新たに購入するとき、日本人は新築を好む傾向があるといわれます。実際、購入数を見ても新築が8〜9割、中古住宅は1割にすぎません。

伝統ある建物を長く利用する習慣のある欧米では、中古住宅が8〜9割、残りの1割が新築です。住宅購入に関しては、まるで逆の傾向があるのですね。

日本人の“新築好き”には、戦争の影響があるのではないかといわれます。敗戦の焼け跡から復興したとき、新築住宅は、希望あふれる未来の象徴と考えられました。

政府も持ち家を推奨する政策をとり、新築住宅を手に入れることは社会的なステータスとなったのです。

今は中古一戸建ての割合が増えている!?

代表的な住宅ローンである「フラット35」の利用者調査で、興味深いデータが出ています。

近年、中古住宅を購入する人が増えてきているのです。またマンションと比較して、新築・中古ふくめて戸建て住宅に注目する人も増加しています。

マンションから戸建て住宅への関心の推移には、理由があります。

ひとつには、都市圏のマンション価格が高騰し、手に入りにくくなったこと。供給数の過剰によって空き家も増えていますが、新築・中古マンションの価格は今のところ下がる傾向がありません。

しかし記憶に新しいところでは、2019年10月、台風による水害でタワーマンションの設備が被害を受けたことなどから、戸建てとマンション、どちらがいいか、と迷う人が出てきています。

そして今後は、マンションより戸建て住宅を選ぶ人が増加していくことが考えられます。では、新築と中古、どちらの戸建て住宅にメリットがあるか、それぞれ具体的に見ていきましょう。

新築一戸建てのメリット

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まずは新築一戸建てのメリットを見ていきます。

新品であること

新築住宅の最大のメリットは、新品であることです。誰も入居していない家の最初の主になる、そこには「持ち家を手に入れた!」という大きな喜びがあります。

また清々しい木の香りや目に美しい新しい壁紙など、新品ならではの満足感があります。

最新の建築技術

新築一戸建ては、最新の建築技術を用いて建設されます。優れた断熱材や結露防止効果が高い窓など、暮らしに役立つ設備がとり入れられています。

さらに耐震性などにも配慮して建てられているので、防災面でも安心できます。

すぐに住むことができる

新築住宅は、完成していればすぐに住むことができます。前の居住者がいる中古の場合は、場合によっては引越しが先になる可能性もあります。

 

新築一戸建てのデメリット

次に新築戸建てのデメリットも見ていきます。

立地がよくない物件も多い

地盤が強固で陽当たり、水はけがいい、あるいは駅に近いなど、優れた立地にはすでに住宅が建設されていることが多いのです。

新たな住宅分譲地は、山を切り崩して盛土をしたり、谷を埋めた造成地であることも多いです。したがって、立地のいい新築一戸建てを探すのにはむずかしさが伴います。

値段が高い

新築一戸建ては、中古にくらべてかなり値段が高価です。この価格設定には、開発・分譲会社の利益といった次の項目で述べる「新築プレミアム」が上乗せになっていることが多いです。

新築プレミアムがある

「新築プレミアム」とは、新築住宅に新たにプラスされる価値のことです。新築の一戸建ては、この「新築プレミアム」のために、販売価格が1〜3割ほど割高になっています。

「新築プレミアム」の中身には、デベロッパーの土地開発・分譲費、営業費用、広告費用など、売り出しにあたってかかった費用もふくまれています。

住んでしまえば中古

新築一戸建ても、一度住んでしまえば中古住宅となります。住み替えをすることになり、住宅を売却するときは、経年変化にプラスして「新築プレミアム」を差し引いた価格設定にする必要があります。

「新築プレミアム」は、購入価格の1〜3割を占めていましたから、売り出し価格や売却金額がかなりダウンする可能性があるのです。

 

中古一戸建てのメリット

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それでは中古一戸建てのメリットについて見ていきます。

価格が安い

中古一戸建てのメリットは、新築に較べて価格が安いことです。価格が下がった分をリフォームなどの予算にあてることもできます。また、駅により近い場所など、好条件の立地を選ぶこともできます。

良質な中古一戸建ても増えてきている

中古一戸建てというと、「家が古く品質が劣っているのではないか」と考える方もあるかもしれません。

しかし、良質な素材・工法を用いて建てられた一戸建ては、中古になっても品質や耐久性に優れています。

転勤などで持ち家を住み替える回数が増えた現代では、良質な中古一戸建てが市場に流通し、購入するチャンスが増えているのです。

立地がいいところの場合が多い

中古住宅は、そのエリアでも立地のいい場所に建てられているケースが多いです。有史以来、家は住みやすく居住性のいい場所から建てられてきたのです。

したがって新築住宅を購入するより、中古住宅購入ではいい立地が選べる可能性が高いです。

この立地の良さには、公園が近いなど自然環境に恵まれていることや、学校が多く文教的な環境である、地盤が堅固で海抜が高い、氾濫しそうな河川が近くにないなど、子育てファミリーが健康で快適な生活を営む上でメリットとなる環境条件もふくまれています。

 

中古一戸建てのデメリット

次に中古一戸建てのデメリットを見ていきます。

リフォームが必要になることもある

家の構造・設備などが老朽化している場合もあるので、リフォームが必要になることがあります。

住んでからリフォームするのは大変なので、リフォームする箇所は事前にチェックして改修を済ませてから入居したいものです。

見えない部分の欠陥に対する不安

新築住宅では、すでに完成済みでも構造設計の書類がそろっているので、基礎工事や建築の仕様について調べることができます。

しかし中古住宅の古いものでは、売り主が書類を失っているなど、構造がわかりにくいケースがあります。とりわけ、基礎工事や建材、工法、排水管など、目に見えない部分の欠陥がわかりにくいことへの不安が生じます。

取り扱い難易度が高いため、対応できない不動産業者もいる

中古住宅の売買は、不動産業者にとって難易度が高いものです。売り出しても買い手が現れるのがいつになるか、明確に予定が立てられません。また売れ残り物件となると対応が難しくなってきます。

さらに戸建て住宅の場合、立地や環境、家の広さ、間取りなど、物件によって様々であるため、条件に合う家を求める買い主とのマッチングの努力も必要となるのです。

また2018年4月から、中古住宅の購入にあたっては、インスペクション(建物状況調査)の告知が法律的に義務づけられました。こうしたことをふまえて、信頼できる不動産業者を選びたいものです。

 

お得なのは中古一戸建て

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新築・中古一戸建ての比較をしてみると、お得に良い住まいを手に入れるには、中古住宅を検討した方がいいという結論になりそうです。

何より、中古住宅は「新築プレミアム」が上乗せされていないこと、完成したものを実際に目で見て判断できるところが大きなメリットです。

 

新築であっても立地や将来の資産価値に注意する

新築であれば、将来のリセールバリュー(再販価値)が高いだろう、そう考える方も多いかと思います。しかし必ずしもそうとはいえません。

リセールバリューは、物件の性能や立地、競合する売り出し物件によって大きく変わります。

たとえば購入時、新築であってもそもそもの工法がお粗末であったため経年劣化が目立つ家もあります。また立地も、近くに嫌忌施設ができるなど、時の経過とともに変化します。

また大規模な分譲地に新築一戸建てを買った場合には、売却するときは同じエリアの売り出し物件と競合することになり、不利になる可能性があります。新築住宅でも、将来にわたって資産価値は安泰とはいえず、注意が必要です。

 

災害リスクに注意

マンションなら、災害によって損傷が生じたとき、入居者で協力してリカバーにあたることができます。

しかし一戸建て住宅の場合、自力で自宅の補修をしなければなりません。購入の際はハザードマップなどを参考に災害リスクの少ない立地を選ぶことはもちろん、日ごろから将来のリスクをも意識して予防したいものです。

 

新築でも中古でもインスペクションをしよう

2018年から中古住宅については、取引の際、インスペクション(建物状況調査)の告知が法律的に義務づけられました。しかし新築であっても、専門家に依頼してインスペクションを行うことは重要です。

購入の際だけでなく、すでに住んでいる場合も、ホームインスペクター(住宅診断士)に依頼して、見えない部分の瑕疵や故障の可能性を把握しておきましょう。

 

様々な視点で家探しをサポートしてくれる不動産エージェントを探そう

インスペクションをふくめ、災害リスクが少なくご家族が快適に暮らせる家を探すためには、その土地に詳しく、将来家屋が直面する問題に詳細な知識と技術を持つプロの力を借りることが大切です。

先ほどもお話したように、マンションと違って一戸建ての場合、家を守っていくのは自分です。家探しの段階から、多様な視点でアドバイスやサポートをしてくれる、信頼できる不動産エージェントを見つけておきましょう。

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